評価・寿命試験サービスが必要な理由

eMMC/UFSの新規採用決定する前には、部品コストのみならず搭載製品で十分な寿命、信頼性を担保することが必須となります。特に車載インフォテイメントやADAS/自動運転用途ではさらなる大容量かつ高信頼性が求められるため、その大容量Flashデバイスの寿命試験の中で数千回にわたるフルサイズ書込み/読出し試験・評価が必要となります。

大容量UFS/eMMCにおいては、内蔵する大容量のNANDフラッシュにDLC,TLC,QLCセル技術が使用され、また、多層構造(3D化)となっています。このことにより従来搭載されていたSLC NANDに比較して書込み回数寿命が問題となる可能性があります。しかし、実際に大容量、技術的な問題でUFS/eMMCを採用するセットメーカ自体で寿命回数の試験を行うことは事実上困難でした。弊社では、世界最高速書込みを実現したData I/O社製LumenXプログラミングシステムをベースにした超高速書込みサイクル試験システムを用意することで、
・現実的な時間で、
・被試験デバイスに加工を加えず、
  - 「ボード実装せずに単体で」
  - 「試験用ファームウェアの開発無しで」
・「全領域」への書込み寿命試験を、
 実現しました。

弊社では、書込み寿命試験用システム販売および受託試験のご提案を行っております。UFS/eMMCを搭載する装置を設計する際に、採用するデバイスの選定や製品寿命の仕様の根拠となるUFS/eMMCの書込み寿命回数の評価などをご希望になる設計部門、書込みシステムの導入、あるいは書込み外注といった様々なご要望のある製造部門に対してワンストップで対応、ご提案をさせて頂きます。

ベアNANDとeMMC/UFSとの違い

eMMCやUFSなどのマネージドNANDが商品化される以前のベアNANDでは、内部各NANDセルに直接アクセスできたため原則内部各NANDセルの不良状況を確認することができました。したがって、繰返しE/PV試験中に不良率の変化を測定することで仕様に謳われる不良率=寿命を確認することが可能でした。

一方、マネージドNANDでは上図のように内部に高度なコントローラを持ち、ECC補正、ウェアレベリング、ガーベッジコレクションを行い、結果として誤りの無いデータを論理アドレス空間として読み書きすることが可能となりました。しかしながら繰返しE/PVを行っても通常はエラーやデータ誤りを外部から確認することができません。大容量マネージドNANDへのアクセスエラーやデータ異常を発生させるまでには膨大な時間を要するため現実的ではありませんでした。

 

この構造、性格の違いからマネージドNANDの寿命および信頼性試験を短期間で行うことが困難でしたが、2019年12月に電子情報通信学会にて画期的なデバイス単体評価方法について論文が発表され、本手法を用いることで短期間で最終製品の信頼性を謳う上で実用に供するデバイス寿命・信頼性試験サービスを実現いたしました。
*論文名:「eMMC型ストレージデバイスの単体評価方法の検討」(「A Study on Unit Testing Method of eMMC Storage Devices 」)

弊社では、本評価方法に従い受託試験サービスとしてeMMCおよびUFS等マネージドNANDの寿命・信頼性試験を提供いたします。

評価の具体的なフロー

マネージドNANDにおける評価・試験の具体的なフローを以下に説明します。

①事前評価:
[全ブロック書込み/読出し時間分布マップの測定]
一般的にマネージドNANDでは個体ごとに書込み/読出し時間が大きくばらつきます。また、完全ブランク状態から複数回フルサイズ書込み/読出しを行わないと時間がばらつきます。複数回アクセスを行いアアクセス時間が安定した段階でマップを作製します。
さらに、NANDには書き込み方向が有り、アクセス方向によってはアクセス時間がかかかることが有ります。複数回アクセス方向も変えてアクセスを行い、デバイスの特性をマップとして作成します。

②連続書込み:
[メモリ全領域E/PVを繰返し実施]
公称E/Pサイクル数連続してE/P→V(リード&比較)試験を実施します。その間、いずれかでエラーが起きないことを確認。さらに、各サイクルにおける合計EPV時間の変移を確認し合計アクセス時間に大きな変化がないことを確認します。

③リフロー:
[前書きデータのリフローにおけるリテンション確認]
PSAモード有無毎にフルサイズ前書き後リフローを行い、再度リボール後ベリファイ試験を行いリテンション異常の有無を確認します。

④温度加速試験:
[想定動作期間相当の温度加速試験を行い異常の有無確認]
フルサイズE/PVを行ったサンプルを温度チャンバーに入れデバイスの想定動作期間に相当する温度加速試験実施後、エラーの有無、リテンションの評価を行います。さらに、事前評価における全ブロックのアクセス時間マップと温度加速試験後のアクセス時間マップを比較し、許容アクセス時間に留まる使用期間を統計処理し信頼性の評価を行います。

受託試験内容

お客様のご要望に応じて「寿命試験」、「寿命・信頼性試験」、「寿命・信頼性・リフロー試験」の3パターンからお選び頂けます。
*各試験日数は、対象となるデバイスの書込み/読出し応答速度、メモリ容量により変動します。必ず対象デバイスを明記してご依頼をお願いいたします。

評価・寿命試験サービスについてのお問い合わせは>>こちらからお願いします。



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